一流に学び、二流を目指す

一流に学び、二流を目指す

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一流に学び、二流を目指す

私は、今でも若い人は「一流に学んで、二流を目指しなさい」といっています。一流に学んで、一流になれる人はごく僅かですが、二流にはなれます。三流に学んだら、どうあがいても三流にしかなれません。しかし、一流はお金もかかるし、遠いところにいるかもしれない、外国にいるかもしれない・・・・・・、それでも一流に学ぶことが大事です。

一流には、一流の技術があり理念があります。しかし、それを学び、自分のものにするには、上面だけなぞってもダメで、本気になって接し、惚れ込み、心と体で覚える気迫がなくてはなりません。先人は「学ぶ」ことは「真似する」ことだ、と喝破しました。徹底的に真似することで、基本を体に覚えさせた上で、新しい自分の考え・技術を構築すること。そのプロセスの中で、理念は自ずと形成されていきます。

同じ治療をしても、上手と下手の違い、症例がきれいだ、治療計画どおりすすんでいるか、患者さんが十分満足した結果となっているかなどというのは、歯科ではほんの僅かの差なんです。たとえば、同じ食材・調味料を使っても、一流の料理人はほんの僅かの差で、うならせるようなすごい味を出します。歯科もまったく一緒で、その”ほんの僅かの差”に気がついた先生は、そのまま勉強を続けます。ところが、気づかない人は、一流について学んでも「毎日、自分がやっていることと一緒じゃないか。もうわかっているし、ムダだ」ということで去っていくのです。そのほんの僅かの差が実は大事で、その差に気がついて、勉強を継続しながら自分を高めていった人は、競争が激しくなっても、生き残っていくものを持っています。


医療人としての学びの追求

learning

何かを学ぼうとするとき、もっとも重要なのは、相手が何を教えてくれるかではありません

学ぼうとする側が、その人から何を学びたいと思っているのか、つまり本当に得るべきものに意識が向けられているかどうかなのです。物事を本気で学ぼうとするときには、質問力が必要になります。その質問力によって、結果が変わってきます。

しかし、質問が思いつかないという方もおられるでしょう。質問が思いつかないのは対象に興味をもっていないからです。対象に興味をもち、学びたいと思うものに意識を向ければ、聞きたいことがたくさん見つかるはずです。それには、何のために学ぶのかということを明確にしておくことが必要です。

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